「ノー・モア・フクシマ」という展覧会タイトル名は、66年前の1945年「ノー・モア・ヒロシマ」を思い起こし重ね合わせられるようにつけた。
昨年3月11日に起きた東日本大震災は、地震、津波、原発事故とわずかな時間差でやってきた。
地震、津波災害とは異なり、目処がつかない原発事故の問題を現代社会が提示してきた。
ところが私たちの長岡市には、となり町に東京電力柏崎刈羽原子力発電所があり1号機から7号機までの大規模な原子炉がある。
つい近年、2007年7月16日に新潟県中越沖地震が起きたときの記憶は新しい。
この地震では、柏崎市で震度6強を観測したため、運転を行っていた2、3、4、7号機は自動で緊急停止した。
危機一髪だった。
わが美術館のある醸造の街は、豊かな自然水がありこの恵みで成り立っている。
東となりの県、福島のことを考えると人ごとではない。
私たちには、未来のために実現しなければならないことがある。
今がそのときだ。