越後の冬は長く、生活する人々は豪雪に耐える。
やっとわずかに感じる雪解けは、春を待ちわびた喜びだ。
そして、緊張が解けるかのように山々の雪は解け、静かに流れだす。
大地に滲み込み湧水となり、小川に注ぎ川となる。
ぼくの生まれた育った宮内(室町時代、都野神社の境内/宮内に由来)・摂田屋(都野神社の門前町/摂対屋に由来)は古く1548年からの醸造の町だ。
そこの流れる信濃川支流、太田川は上流山古志村に通じる。
その恵みが静けさを生み、心豊かな生活を造る。
子供のころから太田川のせせらぎの音を聞き、四季折々の風景を見ながら山あいの蓬平(よもぎひら)を訪れた。